学習方略の原則024:マイルストーンの設定

4月から本格的に受験勉強をスタートした受験生は多いでしょう。受験が2月だとすれば10カ月もあります。長い期間ですから、たんたんと学習を進めているだけでは最終目標(受験での合格)に到達することはなかなか難しいものです。中だるみは誰しも経験したことがあるでしょう。

ではどうしたら中だるみせず学習を進められるのでしょうか?

それはマイルストーン、つまり中間目標を立てればよいのです!

マイルストーンは日本語では里程標と訳されます。どのくらいの距離進んだのか、目的地まであとどのくらいなのかを示す標識です。自動車で高速道路を走っているときに、道路脇に数字が書いてある標識が立っているのを見たことがあるのではないでしょうか。アレです。

一般企業では、中間目標という意味でマイルストーンという意味を使います。この使い方は受験勉強にも応用できますね。

受験生の最終目標はもちろん大学入試での合格です。スタート地点からの10カ月の間で、「6月までにこうなる、夏期講習までにこうなる」などのように到達段階ごとに目標を設けることが大切です。

例えば、予備校によっては数ヶ月に1回先生と面談が行われるところがあります。そういう機会を有効に活用し、目標の確認をしましょう!

小さな目標をコツコツとクリアしていくことで気がついたら自分の目標に近づいている……というのが理想ですが、仮に設定したマイルストーンが達成されていなくても大丈夫です。

次のマイルストーンの目標を変更し、最終的にゴールにたどりつけるスケジュールを組みなおせばよいのです。

どのようにスケジュールを組みなおせばよいのかは、信頼できる先生や予備校のチューターさんと協力して作っていきましょう!

そこで、大切になるのは、バックキャスティングという目標の立て方です!

目標の立て方にはフォアキャスティングとバックキャスティングの2つの方法があります。

まず、フォアキャスティングとは、現状はこういう感じ、次はここ、ここの次はここ……というふうに、今いる地点からスタートして将来の目標を見通す方法です。

バックキャスティングとは、先にゴールを設定し、その前に何ができていないとだめなのかということを逆算して考えることです。

例えば、自分の趣味など期限がないものであればフォアキャスティングのほうがよいでしょう。

しかし、受験のようにゴールが決まっているときはバックキャスティングで逆算して考えなければ絶対に間に合わなくなります。

例えば、2月がゴールならばセンターまでにここ、冬期講習までにこういう状況、10月にここまで到達、8月までにこの範囲を仕上げる……いうように2カ月ごとにマイルストーンを設定します。そしてそれならば今何から手をつければよいかを考えることが大切なのです!

皆さんもぜひ、小さな目標を立ててコツコツと勉強を進めていきましょう!

ここで学習方略の原則024:マイルストーンの設定のお話は終わりです。次回をお楽しみに!