学習方略の原則001:「学習に必要な態度・知識・技能」②

さて、前回のblogに引き続いて、こちらの学習方略の原則についての説明です。

学習に必要なのは態度・知識・技能の3つ。
態度:問題に対し注意深く取り組み、諦めずに考え続けようとする
知識:学習法に関する知識(つまり #学習方略の原則 を知っていること)
技能:知識を活用・運用して学習に取り組む
#学習方略の原則

学習方略(Learning Strategy)の基礎、今回は2つ目の解説です。

2  知識:学習法に関する知識(つまり #学習方略の原則 を知っていること)

1の「態度」では行動や学習空間の重要性に触れました。学習行動を起こさなければ学習も何もありません。

しかし同時に、学習する際にはどんなことをすればいいのかを知っていなければ、やる気はあっても何もできません。

そこで重要になるのが学習方略に関する知識を持っていること、つまり「#学習方略の原則 を知っていること」なのです。

とはいえ、じゃあ「学習方略」って何なのよ?

って思っている人が多いのではないでしょうか。

でもね、「学習方略」なんてカッコいい字面になってますけど、すごく単純なことなんですよ。

たとえばこんな場面を想像してみてください。

授業中教室で先生が説明をしています。
その時Aさんは先生の話にじっと耳を傾けていました。
またBさんは一生懸命ノートにメモをとっていました。
またCさんは教室の後ろを歩き回りながら先生の話を聞いていました。

皆さんも授業中によく見かける風景ですね(Cさんはあまり見ないかもしれませんが、実はこれ、私がモデルです)。

Aさん、Bさん、Cさんいずれも授業で学習をしています。この3人すべてが学習方略を活用しているのです。

Aさんはいわば「傾聴方略」、Bさんはいわば「筆記方略」、Cさんはいわば「身体活動方略」(身体を動かしている方がアタマの働きが鋭くなるタイプの人もいます。これが私です)。

学習方略というのは、学習する際に選択される行動すべてを指す言葉です。

「音読する」「何度も書く」「意味を理解しようとする」「周囲の人と話し合う」……

これらすべてが「学習方略」です。

そう考えるとたいして難しいことでもないでしょう?

なんですが……

どういう行動をすればより学習が促進されるのか。

つまり、目の前の課題に対してどんな学習方略を適用することが適切か

ここにポイントがあるわけです。

だから、#学習方略の原則 をたくさん知っておくと、より効果的な学習が可能になるのです。

できるだけ多くの受験生に効果的な学習をしてもらいたいから、Twitterを通して#学習方略の原則 を発信しています。

こちらのblogでもどんどん紹介していきますのでお楽しみに!

それではまた次の記事でお会いしましょう!

根岸大輔

E判定から国公立大学奇跡の逆転合格!

こんにちは。根岸です。

合格報告が続々とやって来る時期ですよ。

いろんな内容の報告がありますが、その中でもとても印象的な合格報告があったのでその話を。

学びエイド鉄人講師へのご指名

2019年1月、学びエイドのマーケティング担当Nさんから連絡がありました。

「小論文の添削指導について相談を受けた」

「北海道在住の生徒で、小論文対策が必要となった」とのこと。

なかなかおもしろそうなお話だったので、先生にお会いすることにしました。

その方が、ハイブリッド式学習塾α-HERIXの近野瀬里乃先生。

近野先生の第一印象は「スゴ腕塾長」。大きなエネルギーを感じさせる方で、お話ししながら終始圧倒されていました。

また、生徒さんの成績や答案を見る限り、厳しそうではあるけれど十分にやりようはある。

これは講師として腕が鳴るところですよ。

近野先生のエネルギーと、生徒さんの答案の熱量を感じ、指導をお引き受けしました。

初めてのオンライン指導に悪戦苦闘

今回はSkypeを使った指導です。オンライン指導は初めてですので勝手がわからない部分もありました。

答案の写真を送ってもらい、それをiPadで大きく表示して答案を共有した状態で指導します。

(もっとうまいやり方があるのではないかと思っているので、どなたかよい方法があればご教示ください)

生徒さんがどんなことを考えて答案を書いたのかを聞き取りし、その考えを十全に表現、構成するにはどうすればいいのかをいっしょに考えながら、その場で生徒さんが再論述答案を作成します。

「書きたいことがあるんだけど、うまく表現できない……」

こんな状態の生徒さんには、上記のような指導が効果的です。

とはいえ、書いている手元が見えないことには難儀しました。再論述のプロセスを見ていれば書き終わった直後にフィードバックできるのですが、それができないもどかしさ。このあたりも今後の課題です。

このような指導を合計4セッション、6題取り組みました。

回を重ねるごとに答案がよくなっていくのがわかりました。こちらの指導を素直に吸収してくれたのでしょう。生徒さんも初めは自信がない様子でしたが、最後のセッションでは手ごたえを感じたようです。

気持ちよく二次試験に送り出すことができました。

そして……奇跡の逆転合格!

試験当日、入試が終わった直後に問題と答案の概要を連絡してくれた生徒さん。

それを見る限り、かなりいい答案が書けていると感じました。

(これはイケるんじゃないか……?)と期待しつつ、発表を待ちます。

そして運命の発表日。

「志望校無事受かりました!」

よっしゃあああぁぁぁぁーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!

わずか4回の指導で力をつけて、本番でもそれを出しきった生徒さんがすごい!

最後の模試では偏差値40にも届かず、第一志望校E判定の生徒が、

たった数ヶ月のセンター試験対策で、

しかも小論文はセンター試験後たった4回の指導で、

国公立大学合格です!

すごくないですか?!?!?!

長いこと受験指導やってますが、

こんなに短期間で実力が伸びて合格した生徒さん、初体験です。

私は生徒さんの背中を少し(いや、ずいぶん)押しただけ。生徒さんの本気の取り組みが実を結んだのだと思います。

生徒さんの成長を実感できたこと、

初めてだからこそ指導者としても学ぶことが多かったこと、

そして何より、生徒さんの合格に関われたこと(受験指導屋さんとしてはこれは外せないところです)。

とてもとても喜ばしいことばかりの小論文指導でした!!!!!

生徒さん、進学おめでとう🎉

そして私を信じてご依頼くださった近野先生、ありがとうございます😊

小論文指導の「ウデ」、ありますから!

根岸大輔

現代文の勉強法001|総論

大学受験現代文の指導をしていると、よくこんな質問を受けます。

現代文ってどんなふうに勉強したらいいんですか?

そうですよね。現代文ほど勉強法のイメージが浮かばない科目は他にないでしょう。

本blogではそのあたりの疑問にも答えたいと考えています。

で、今回は総論として現代文の勉強法の全体像を説明します。

現代文で勉強することは何か?

現代文の勉強法として考えておくことは大きくふたつ。

① 何を勉強するか

② どのように勉強するか

このうち①は簡単なんですよ。

「語彙知識」「背景知識」「文法規則」「読解法」「解答法」です。

逆に言えばこれ以外何があるというのでしょうか。そしてこれらは授業を通して”知る”ことができます。

そう、”知る”だけならね。

問題はそれをどのようにして”定着させる”か、です。

②の「どのように勉強するか」の重要性がここにあります。

現代文をどのように勉強するか

いろいろとポイントがありますが、細かい話はさておきいちばん基本かつ重要なことを挙げておきます。

それは……

“授業の再現”です!

「復習が大事!」とはよく言われますが、現代文においては何をもって「復習」できたことになるのか。それは「その授業を受けていない人に授業のダイジェスト版を伝えられる」状態になることです。

もちろん「丸暗記」はできませんが、自分なりの言葉で授業の内容を説明できるくらいまで理解できれば、その内容が身についていると言えます。

私はよく「ぬいぐるみやポスターに話しかけろ」と言うのですが(側から見たらただの気持ち悪い人でしょうが)、そんなふうに「誰かに教える」レベルまで復習できていれば確実に大丈夫ですよ。

私は20年以上こんな話をし続けてきて、それなりに生徒の成績も上がってますので、ここはひとつ騙されたと思ってやってみていただきたく思っております。

いちおう参考までに。同じようなことを話してる人がいますのでリンク貼っておきますね。

武田塾チャンネル | 現代文の勉強法

数多の現代文勉強法動画がありますが、まともなことを言ってるのはここだけだと思っていいと思います。

それでまた次回。

根岸大輔

学習方略の原則001「学習に必要な態度・知識・技能」①

本日よりTwitterのハッシュタグ「学習方略の原則」について、詳しく解説します。

まずは一つ目。

学習に必要なのは態度・知識・技能の3つ。
態度:問題に対し注意深く取り組み、諦めずに考え続けようとする
知識:学習法に関する知識(つまり #学習方略の原則 を知っていること)
技能:知識を活用・運用して学習に取り組む
#学習方略の原則

学習方略(learning strategy)の一番の基礎の基礎はこの3点です。では一つひとつ解説します。

1 態度:問題に対し注意深く取り組み、諦めずに考え続けようとする

学習方略で大切なのは「態度」を含めた「行動」です。
勉強というと頭を使うものだと普通は思われますが、頭を十分に使うためには学習態度が重要になります。

態度といってもそんな難しいことではなく「注意深く」「諦めない」というよく言われる事柄です。

「もっと慎重に取り組め」
「ケアレスミスが多いぞ」
「よく考えろ!」

このような言葉をかけられた人も多いのではないでしょうか。

私はこういう声かけそのものには否定的ですが、だからと言って学習者が注意散漫、すぐ諦めることを良しとしているわけではありません。

ただ、どうすれば「注意深く」なるのか「あきらめない」気持ちになれるのかを考えながら声をかけます。

経験上厳しい言葉をかけても改善はされません。

学習方略の基礎を作るために重要なのは「失敗を許容してくれる空間」「安心・安全な場所」です。

学習者の間違いを論って注意するより、何度でもチャレンジすればいいという安心感を学習空間に作り出す。そういう場所でこそ学習者の「注意深さ」「諦めない気持ち」が育っていくと思うのです。

新高3、新中3、新小6はいよいよ受験学年。彼らにとって安心・安全な学習環境が与えられることを心より願っています。

続きはまた後日。

根岸大輔

【演習編】難関大学小論文入試対策講座リリース!

2019年3月1日より学びエイドにて新しい講座がリリースされました!

その名も「根岸大輔の【演習編】難関大学小論文入試対策講座!!

小論文に悩める多くの受験生を救うべく、思考法と発想法を徹底的に鍛える講座を制作しました。講座数140コマ超、構想から制作まで丸2年を費やした超大作(?)です。小論文入試の利用が決まっている受験生は早めに対策をスタートしましょう!

【講義編】を受講していない人は、【講義編】と【演習編】を同時並行で学んでいくと効果的です。すでに受講しているよーという人は、【演習編】の問題でうまく考えられない時に【講義編】に戻りましょう。

さて、本講座のもう一つの魅力は、講座に登場するキャラクター。

「根岸先生」と「ねぎちゃん」です!

根岸先生
ねぎちゃん

めっちゃかわいくないですか? 

はじめて見た時には感動しました。「根岸先生」はかなり私に似ていると思うのですが、どうでしょう?(学びエイドの相澤理先生は「えっ? ねぎちゃんの方が根岸さんじゃないの? と言ったとか言わないとか……)

「ねぎちゃん」は中学受験の時に私のクラスだった子たちにはおなじみのアレです。それが大幅バージョンアップして生まれ変わりました!

素敵なキャラクター2人を誕生させてくださったのは……

イラストレーター・デザイナーのオダ アユミさんです!!

打ち合わせからラフ、仕上げとだんだんキャラが形になってくるプロセス、とてもワクワクする時間でした。オダさん、素敵なキャラクターをありがとうございます!

オダ アユミさんのTwitterはこちら

オダさんのLINEスタンプ「うしくんと骨付きチキンちゃん」、めっちゃかわいくて私もよく使ってます!

根岸先生、ねぎちゃんと一緒に、アタマに汗をかくくらい、とことん考え抜く経験を積んでください!

根岸大輔

「根岸大輔の仕事」BLOG

「根岸大輔の仕事」Web Siteを開設いたしました。予備校講師としての教室でのお仕事だけでなく、映像講座の制作や書籍の執筆、模擬試験などの教材作成、講演会の演者などさまざまなお仕事をしております。

そんな根岸の仕事をより多くの方に知ってもらいたいと思い、本Web Siteを作った次第でございます。

末永く御贔屓を賜りますようお願い申し上げます。

根岸大輔