学習方略の原則028:蓋然性

皆さんは蓋然性という言葉を聞いたことがありますか??

蓋然性とは、確からしさ。数学の「確率」ではなく、日常会話レベルでの「確率」のことをさします。

例えばテストの結果の例でいうと、テストで上手くいってよい成績をとることがどれくらいぼ確率で起こるか、ということを指します。

テストというものは上手くいくときもいかないときがあり、運の要素(たまたま知っているものがでたり、授業で扱ったものがでたり)が存在してしまうものです。

つまり、テストというものはその時の自分の実力を表すよりも、うまく実力を発揮できるかどうかの運の要素があるということを忘れてはいけないということです。それは受験本番でも同じ。

過去の私の生徒のエピソードをお話ししましょう。

ある年、理系科目はばっちりなのに国語だけが苦手でできないという子がいました。正直あまりにも国語の成績がひどいので、志望校合格はちょっと厳しいのではないかと思っていました。

しかし、その子は本当に真面目で、国語ができないなりに復習にしっかり取り組み、めちゃくちゃ努力をしていました。

そして試験当日。なんと入試でたまたま授業で取り扱った文章がそのまま出題されるというラッキーが起こりました。試験中にこぶしを握り締めたそうです(笑)。

その生徒さんは見事合格を掴むことができました。もし見たことない文書が出題されていた場合、その生徒さんが合格できていたかと問われると、YESとは言い切れません。運の要素が合格へと導いたと言えるでしょう。

もちろん、逆の場合もあります。運が悪くて全く知らないものが出題され全く意味がわからないということも当然ありえます。

これも過去の私の生徒のエピソードです。

最難関校を目指している数学が得意な子がいました。実力的には普通にやれば合格は間違いないだろうという生徒です。

ところが、入試本番で突如頭が真っ白になってしまったのです。得意教科であるだけに、数学で高得点を狙い周りと差をつけなければいう大きなプレッシャーがあったと本人は振り返っていました。

このように、運によって結果が左右されないように努力すればいいのではと考える方もいると思いますが、それは非常に難しいです。

ですから、どうしても自分ではコントロールできない運の要素が存在してしまうことを頭に入れておく必要があります。つまり、その運の要素によって合否がきまってしまうという残酷な現実があるということです。

もちろんなるべく、その運に影響されないように勉強し、もっと上のレベルになれればいいのですが、なかなかそうはいかないということは覚えておいて欲しいと思って、こんなエントリを書きました。

ここで、学習方略の原則028:蓋然性のお話を終わります。次回をお楽しみに!