学習方略の原則015:スキーマを強くするための学習方法

こんにちは。大学受験現代文・小論文・AO推薦入試対策指導、根岸です。

今回は前回の学習方法の原則014の続きです。スキーマを強くするための方法についてお話します。

どのようにすれば勉強後にスキーマが増強されるのでしょうか?

それは、できなかった問題ができるようになったときに

「ふりかえり」を実施すればよいのです!

学習は自分の変化をどれだけ実感できるかが重要です。

実感できたときに、何を理解できていなかったのか?・何が原因でできるようになったのかを考えるふりかえりを実施することが大切になります。

これは以前のblogでもお話ししましたね。

具体的に「ふりかえり」のやり方を紹介します。ふりかえりには三つの段階があります。

① 何をできていなかったのか、何ができるようになったかを明確にする

まずは自分の変化を把握しましょう。以前の自分と今の自分を比べます。

② 何が原因でできるようになったのかを考える。

原因は一つではなく複合的なものではありますが、変化の原因を自分の学習の手応えや実感のなかで明確にしましょう。

例えば、読解科目において

① 大きな論理の展開がスムーズにつかめるようになった

という場合に、

② 今までは線を引いたり書き込みをしたりせずに読んでいたけれど、線を引いたら・書き込みしたら理解できるようになった

など、何かしらの自分の変化の原因を考えることが大切です。

③ 次回への教訓を引き出す

②で変化の原因がわかれば、次に同じような局面に出会ったときに同じことをすればいいとわかります。その教訓を記録しておきましょう。メモでもいいですし、学習アプリでもかまいません。

ぜひ、皆さんもやったらやりっぱなし、できただけで満足することなく、「ふりかえり」を実践してみましょう。

ここで今回の学習方略の原則015:スキーマを強くするための方法についてのお話は終わります。 次回をお楽しみに!

学習方略の原則014:スキーマをより広く、強く組み立てるには

こんにちは。大学受験現代文・小論文・AO推薦入試対策指導、根岸です。

前回の学習方略の原則013では、スキーマについて紹介しました。今回は、スキーマをより広く、強く組み立てていくには、どのようにすればよいかということをお話しします!

まとまった知識を広げ、強くしていくには、

知識の増強、技能の活用(読解科目・数学・理科が中心)が必要です。

また、関連情報をまとめて覚え、複数情報をつなげる意図を持って学習に取り組むことが必要になります!

知識は単独では存在するものではなく、それ以外の知識と密接に関係しています。

例えば社会科で年号を覚えるとすると、その年号の数字だけを覚えても仕方がありませんよね。その年に起きた出来事と関連付けて覚えなければならないのです。こんな当たり前のことですが、じつはこれがとても重要なのです。年号の関連付けを例にお話ししましょう。

たとえば年号と年号の関係を考えてみてください。この事件の後にあのできごとがあった、この年号の何年後にあのできごとがあった……というように、年号を基軸にその他のできごとの関係をつかむことができます。

のように年号といういかにも丸暗記のようなことでも、さまざまなことがらのつながり、関連性を覚えることができるのです!

また、覚えるときには一つの事柄にできるだけ多くの情報を関連付けて取り入れることができるかが重要です

学習の中でできる限り意図的に複数の情報を関連付けることが大切なのです!

例えば、授業ノートの取り方の話で考えてみましょう。

あなたは「人間コピー機」になっていませんか? 

ただ単に板書を写すのはやめて、板書を写しながら「ここの部分は先生が授業で話していたあの部分と関連している」「前の授業のあの事項とつながっているな」など、

まとまりを考えるだけでも学習効果が全く違ってきます!

皆さんも学習に役立つスキーマの増強を意識して勉強に取り組んでみましょう。

ここで今回のスキーマを、広く強く組み立てるには? のお話を終わります。次回をお楽しみに!

学習方略の原則013:スキーマ

こんにちは。大学受験現代文・小論文・AO推薦入試対策指導、根岸です。

みなさん、スキーマという言葉をご存知ですか?

スキーマとは複雑で一般的な概念に関する知識構造のことです

これだけでは、よく分からないと思うので分かりやすく説明します。

私たちが何かを理解したり、何かをできるようになるのはなぜか?

例えば、社会科の学習で知識を覚える、何かを理解するとはどういうことかを考えてみてください。

世界史で冷戦期の世界構造について学ぼうとしたときに、ゴルバチョフ、雪解けなどの1つの用語を覚えても意味がないですよね。どのようにすれば理解したと言えるのでしょうか?

1つの事柄を理解するには、たくさんのことを覚えなければなりません。その暗記したことがいろんな形でつながり、関係性をひと通り説明ができるようになって初めて理解したと言えます。

また、知識がある程度のまとまりになり、あるテーマについてある一定の知識群(スキーマ)がある場合、それらを通し、問題を解いたり、答えを出せるという状態が作れるようになるのです。

当然、スキーマ化できていないただの暗記レベルでは、答えをすぐに出すことはできません。

そして、スキーマに合致した情報を素早く処理し、合致した情報の記憶を推進させることもできます。

では、どう勉強を進めればよいのか?

実はなんと、これがスキーマという言葉のイメージからは程遠いところにあるのです。

スキーマがない状態(ある分野の知識がない状態)から、

理屈抜きで代表的なものを覚え暗記すればよいのです。

そんなバカな……と思われるかもしれませんね。しかしスキーマの基点となる知識がなければ、知識群ができるわけがありません。そこでまずは理屈抜きの暗記なのです。

そうすれば、スキーマの基礎ができ、そのできた基礎の枠組みの中に知識が入りやすくなります。

最初に暗記するのは大変かもしれませんが、ある程度覚えられれば、知識が入りやすくなっていきます。

ぜひ、新しい分野やジャンルの勉強するときには最低限の基本をできるだけ早く覚えスキーマを作ることを心掛けましょう!!

今回の学習方略の原則013:スキーマのお話を終わります。次回をお楽しみに!